s2-#08-ゼロはぼくらが思うより100倍革命的で不思議な数である【ゼロの不思議1/2】
#8

s2-#08-ゼロはぼくらが思うより100倍革命的で不思議な数である【ゼロの不思議1/2】

2023年1月26日23分
シェア
出演
しみ
しみ数学ナビゲーター某国立大学の数学系学科卒業。現在は上場ITベンチャー企業で生成AI系の新規事業を担当している。音声コンテンツよりもYoutubeやマンガ派。
ゆと
ゆと理系出身、文系就職大学院まで物理を学んだ工学修士。新卒はベネッセで進研ゼミづくり。その後ITに軸足を移し、今は音声コンテンツに夢中。まなびガチ勢。
各見出しの)でシェア

こんにちは!「ゆるゆる数学エッセンス」のゆとです。今回の収録は、僕たちが普段当たり前のように使っている「ゼロ」という概念について、しみさんがその奥深さを語ってくれました。

収録を終えて、改めてその奥深さにハッとさせられています。特に印象的だったハイライトを、僕の視点で振り返ってみました。


「9の次は11」?ゼロがなかった世界の衝撃的な未来

しみさんが最初に投げかけた問いかけは、僕にとって衝撃的でした。普段当たり前のように使っている「ゼロ」がもしなかったら、私たちの世界はどうなっていたんだろう?数字の数え方一つとっても、想像以上に大きな影響があったようです。

しみ
しみ
「1、2、3、4、5、6、7、8、9しかなかった次を、1と0を組み合わせて10と表現したりとか。」
ゆと
ゆと
「ああ、そっち?確かに。あ、確かに。10のって一瞬も考えたことなかったわ。」
しみ
しみ
「いや、10の発明すごいわけですよ。」
ゆと
ゆと
「ゼロなかったらそっか。9の次がなんぞ11になるみたいな世界線もあったかもしれないってことか
しみ
しみ
「そうそうそうそう。」
ゆと
ゆと
「はあ、もうやべえ、ハッとさせられた。」

「ゼロは冒涜」古代ギリシャがゼロを拒んだ衝撃の理由

現代に生きる僕たちは、ゼロが数学の基礎だと疑いません。しかし、古代ギリシャの賢人たちは、その存在を「冒涜」とまで呼んで拒絶していたんです。彼らがゼロを嫌った背景には、当時の思想と深い関係があったようです。

しみ
しみ
「当時の哲学者、アルキメデス様とかアリストテレス様とか、この人たちはもうゼロのことをもうマジ懐疑的だったわけですよ。」
ゆと
ゆと
「へえ。古代ギリシャみたいな時ね。」
しみ
しみ
「もう全てを無に帰すようなゼロの存在。これはキリスト教への冒涜だと、当時見なされてですね。」
ゆと
ゆと
「ほお。へえ。」
しみ
しみ
「ローマ教皇によってその使用は固く禁じられたそうですね。つまり数学の発展が人間様の手によって阻止された瞬間なわけです。」
ゆと
ゆと
「なるほど。ストップと。」
しみ
しみ
「建築物もゼロとかなくなっちゃうじゃんみたいな。」
ゆと
ゆと
「壊れちゃう、壊れちゃうじゃんみたいな。」

数学を「学問」にしたインドの偉業とゼロの登場

古代ギリシャで拒絶されたゼロが、ついに数学の世界で市民権を得る瞬間。その歴史的な転換点は、意外な場所で訪れました。この出来事がなければ、今の数学は全く違う姿になっていたかもしれません。

しみ
しみ
「だけど7世紀、インド。これがターニングポイントですと。」
ゆと
ゆと
「7世紀、600何年。ほう。」
しみ
しみ
「これがですね、数学をなんか物理とか幾何学とかと切り離したんすって、この人。なんか数学って学問にした。」
ゆと
ゆと
「数学を。うんうん。何かで使うやつっていうよりはもう独立してというか。」
しみ
しみ
「そうそうそうそう。これでゼロがやっと数字に入ったと。学問にする時に。」
ゆと
ゆと
「ほう。」
しみ
しみ
「で、それを認めたことで負の数が出たりとか。ゼロっていうのを足しても同じ数、引いても同じ数、かけるとゼロに戻るっていう、代数学の基本的な計算ルールみたいなやつが決まっていくと。」

デカルト座標の「0,0」がもたらした新たな世界

ゼロが数学の学問として確立された後、その存在は具体的な概念へと形を変えていきます。特にデカルトが発明した座標系は、私たちの世界の見方を大きく変えました。この「0,0」という原点が、どれほど画期的なものだったか、しみさんの解説で改めて実感しました。

しみ
しみ
「デカルト先生は平面図形のあらゆる位置を点で、数字を線で表す座標系ってやつですね。デカルト座標ってやつが発明されて、これの真ん中は00ですと。」
ゆと
ゆと
「ああ、00が真ん中。あ、原点Oが真ん中で。」
しみ
しみ
「原点Oが00ですっていうのを認めることで、4象限みたいなやつが発見されたり。」
ゆと
ゆと
「左の方がマイナス、下の方マイナスみたいなやつか。」

コンピューターの基礎は「ゼロとイチ」にあり!

ゼロが数学の基礎を築いたことは理解できても、それが現代のテクノロジーにどう繋がっているのか、ピンとこない人もいるかもしれません。実は、僕たちが毎日使うコンピューターの根幹には、ゼロの存在が不可欠なんです。

しみ
しみ
「ライプニッツ先生、ま、微分とかでよく出る人なんですけど、ゼロと1を使って2進法ってやつを発見した人ですね。」
ゆと
ゆと
「ほう。」
しみ
しみ
コンピューターの基礎。」
ゆと
ゆと
「コンピューターの基礎です。」
しみ
しみ
「011011100みたいなやつですね。現代コンピューターの基礎発見されたりとか。」

「無限×ゼロ」は1?それともゼロ?計算不能の謎

ゼロが数学に受け入れられたことで、多くの問題が解決し、新たな概念が生まれました。しかし、その一方で、私たちの直感を揺さぶるような、不思議な「計算不能」な問題も現れたんです。無限とゼロが組み合わさると、一体何が起こるのか、しみさんがその謎に迫ります。

しみ
しみ
「無限かけるゼロっていくつなんだろうねって話が。」
ゆと
ゆと
「なるほど。あ、そうなんだ。ゼロじゃないんだ。」
しみ
しみ
「これですね、ちょっと考えていきましょうと。無限って1×2×3×だーっとどんどん自然数を大きくしたものをかけていくと、ま、無限になりますね。」
ゆと
ゆと
「はい。」
しみ
しみ
「じゃあゼロ。ゼロはじゃあどんな風に表してみようかっていうのを。1×1/2×1/3×1/4×ってずっとかけていくと。」
ゆと
ゆと
「ゼロ。」
しみ
しみ
「これはゼロですね。あ、ま、ゼロに収束しますね。」
ゆと
ゆと
「ゼロに近づいていく。」
しみ
しみ
「じゃあ今、今の2つをかけると。全部見事に約分ができて1になるんじゃない?」
ゆと
ゆと
「1×1×1×1×1×になるってことだよね。」
しみ
しみ
「そうそうそうそう。つまり無限×0が1になるということもまず。」
ゆと
ゆと
「へえ。無限×0、1。へえ、不思議。」
しみ
しみ
「もう1個。じゃあゼロっていうのを、えっと、1の2乗×1/2の2乗×1/3の2乗×って、ま、こんな風にしてもいいじゃないですか。今度これをじゃあ無限とさっきの1×2×3とをかけるとですね、これはゼロになりますね。」
ゆと
ゆと
「うん。ゼロになるね。」
しみ
しみ
「無限×0はゼロですね。」
ゆと
ゆと
「あれ?ゼロにもなって1にもなる。」
しみ
しみ
「うん。あ、つまり計算できないっていう話なんですけれども。無限×0は解なしみたいな

人類の発展は「直感に反する概念」を受け入れること

ゼロの歴史を辿ってきて、しみさんが最後に語ってくれた言葉は、数学だけでなく、人類全体の発展にも通じる深い教訓でした。直感に反する概念をどう受け入れるか、そのヒントがここにあります。

しみ
しみ
「世の中は有限であるっていう思想の中で無限って概念が出ちゃうとか。結構、はい、直感に反して、ま、いろんなことが出てくるんですが。」
ゆと
ゆと
「うんうん。」
しみ
しみ
「でもそれを昔の人は戦いもあった中で受け入れたと。」
ゆと
ゆと
「うんうん。受け入れた。戦いもあった中で。」
しみ
しみ
「戦いもあった中で受け入れたように複雑な概念。人間にパッと直感で理解できない概念をですね、あの、素直に受け入れるということが人類の発展にとって大事であり、人間として大事だよという数学の教訓でございます。」
ゆと
ゆと
「なるほどね。」

ゆるゆる数学エッセンス のエピソードです。番組トップページへ